モニュの腸内

いろいろ投下していく

超絶重要なお知らせ

この度、私モニュは、Twitter proにおいて国王に就任致しました。

国号は、風水に則って、ウンチ王国としました。

これからは、ウンチ王国初代国王モニュ一世として活動致します。

コメントをくださった方は、臣民として認知し、適当な爵位を叙任します。

 

ウンチ王国国王 モニュ

下書きちゃん

なんか書いてみた。テーマはよくわからない(無能)

 

 

「おお! 無事に産まれたか!」
 そう言って、男は布に巻かれた赤ん坊を抱いた。彼はこの国の王である。よく日に焼けた肌に、虎のような髭、6尺もの巨躯と、狼腰猿臂という、さながら猛将といった身体を持っていた。しかし、彼に抱かれた赤ん坊は、当然ながら無力で、泣きもしない。だが、男はそのようなことを気に留めない。より重要なことがあるからだ。
「男子か女子か」
 彼が慎重な口ぶりで聞くと、
「はい、お喜びください。男子です」
 重臣は満面の笑みでそう答えた。男は大層喜んだ。喜びのあまり、声も出なかった。なぜなら、彼にはこれまで3人の子がいたが、そのうち2人は女子、後の1人は夭折してしまっていたからだ。やっと跡継ぎが出来たと、彼は喜びつつ、ホッとしていた。さらに良いことには、この子の母親は男の正妻、すなわち王妃であった。
 赤ん坊は、赤ん坊にしては大きな目と、高い鼻を持っていた。一度見たら忘れない、人によっては不思議に感じる顔立ちだった。男とは似ても似つかなかった。
 だが、男は子の顔を隅々まで見て、
「この耳は余の耳と似ている……やはり余の子どもだな」
そう言って、また喜んだ。
「ああそれと、王妃の様子はどうだ」
「今は全く安静にしておられます」
「よしよし、今日は本当に良い日だな。では宰相、早速、部下たちに宴の準備をさせてくれ」
 宰相は恭しく礼をして、奥へ引き下がった。国王は、宰相がいなくなると、赤ん坊を抱きしめて、高笑いした。
 翌日、国内から方士を呼んで、この赤ん坊の長命と無病息災を祈らせた。また、赤ん坊には国王自ら名前をつけた。それはハーディーといった。そして、彼を王太子とすることを宣言した。この決定は、他2子は女子であったことと、ハーディーが王妃アーティファの子であり血統的に申し分ないこととで、全く異論が起こらなかった。国王は終始満足であった。
 ハーディーは以前夭折した男子と比べて、すこぶる元気であったし、よく人に懐いたので、国王は非常にこの子を可愛がった。その溺愛ぶりは、国内から100人の詩人を読んで王太子を賛美する詩を作らせ、王太子に黄金の冠や衣服を与えた。玩具すら金製にした。
 国王はさらに、乳母も大勢雇って、入念に世話をさせようとしたが、これは、アーティファが、折角の男子だから、自分の手で育てたいと強く申し出たので、取りやめた。

 それから3年後、ハーディーは言葉こそ話せなかったが、十分に立ち歩きできるようになっていた。しかし、そのことが国王を困らせた。ハーディーは好奇心旺盛で、しばしば誰かについて行って、迷子になってしまうのだ。
 この日もそうであった。今日、国王はハーディーに自分の鍛錬の様子を見させようと考えていたのだが、どこを探しても見つからないのだ。衛兵十人を呼んで探させたが、まだ見つからなかった。国王は、見つからないことへの怒りと、攫われているかもしれないということへの恐れとで、顔を赤くしたり青くしたりした。彼は途方に暮れて、
「宰相よ! 宰相はおらんか!」
と怒鳴るように呼びつけた。すぐに、宰相のアドリーがやってきた。
「いかがなされましたか」
「ああ、朝からハーディーがおらんのだ。いや、お前も知らんだろう。だから、すぐに手の空いている文官を動員しろ。余は近衛を動員しよう」
 国王が早口気味に言い終えると、宰相は二、三度頷いて、ゆっくり言った。
「宮殿内ではなく、外におられるのでは?」
 国王は苛立ったように首を振った。
「そのようなはずはない。今門は閉ざしている」
「ですが、万が一ということがありますから」
「わかった。それで見つからなければ、動員しよう」
 そう言って、国王は渋々宮殿の外へと向かった。虎よりも強い国王も、祖父の代から仕える、この王国の知恵袋に真っ向から逆らうことはできなかった。
 国王は、ガーリブとナジュドという、特に信頼を置いている2人の近衛兵を連れて、宮殿の外を調べ始めた。